美容業界の未来の創造

山口です。
今日はホテルニューオータニにて代理店に向けてミルボン政策発表会がありました。
個人的に物凄く楽しみにしていた日で、なんで楽しみにしていたかと言うと熊本県に6店舗程ある「ピカイチ」というサロンさんの代表 内田さんがプレゼンをしてくれるからです。

"ピカイチというサロン"

どんなサロンさんかと言うと

①生産性がスタッフ@70万円〜と高い。

②「ニコ」「キビ」「ハキ」というのを合言葉に習慣教育というのを取り入れている。

③単価✖︎客数✖︎来店周期=売上➗スタッフ数➗【労働時間】⇨時間生産性という新しい考え方。

簡単に説明するとそんな感じのサロンさんです。
冒頭で挨拶がありお話をしてくださいました。熊本県の八代という片田舎から《スタッフからみてピカイチでありたい》とそんな思いから屋号「ピカイチ」が始まったそうですが東京で修行時代を過ごした内田さんが地元熊本に帰ってきて美容室を営むには不安が2つありました。

①東京で培った先端のデザイン技術、カウンセリング技術が役に立つのか?

②人材確保の不安

上記2つでした。
①東京のデザインやカウンセリング技術が役に立つのかという部分の不安はすぐに解消されました。
何故かと言うと立地に関係なく技術なども大事ですが美容師とは「謙虚さ」「感謝の気持ち」を持ってお客様毎の要望をきっちり掴んで期待を超える満足を与える事によってお客様は喜んでくれるし、その考えを基に喜んでもらえる準備をする、即ち「準備力」に差を感じて頂く。
そういった当たり前の姿勢を貫けば良い。そうしたプロの姿勢が生み出すサロンの空気感が大事。この空気感こそが個人の繁盛、会社の繁盛を生み更にそれが連鎖し人が育ち永続的にそれを繰り返す。
その空気感を表した言葉が「心も身体もニコ、キビ、ハキ」という言葉に込められています。
②人材確保の不安については会社の中心コンセプトに「働きたいNo.1美容室創り」を掲げて取り組みを行っています。では「働きたいNo.1美容室」の条件は何かと考えた時にスタッフから「うちで働けば必ず売れる美容師に成長していける」という声が挙がるサロンが働きたいNo.1サロンの条件だと考えました。でも、美容業界の現状、世間から又は親御さんから美容師になるのを反対される方も多く不安を抱えて入社される方も少なくありません。だから

人を雇う経営者としての考え方でその人を絶対売れる美容師へと導く責任があると考えている。

そんな想いから必ず月間150万円売り上げるスタイリストに成長させるオリジナル人材育成法「習慣教育」というのを実施しているそうです。

"習慣教育とは"

まずは考え方の軸として2つあります。

①プロフェッショナル(美容師)✖︎クライアント(お客様) という関係性作り。

⇨熊本という地域柄人情味が強くフレンドリーな接客になりがちですがそこはプロとしてフレンドリーになり過ぎないように心掛けて高付加価値を目指す。

②お客様のライフスタイルパートナーになる。

⇨美容の「容」とは外見だけを指すのではなく内面も含める。
という事はお客様のライフスタイル、背景をも理解してデザインを作っていく、その崇高な想いと使命が大事。
上記2つが考え方です。
月間売上150万を達成させる具体策は3つあります。

①ハイパフォーマーの存在を身近に感じさせる。

⇨月間売上500万円のハイパフォーマンススタイリストの存在を大事にし、そのスタイリストの上質でシンプルな仕事を見て間近で感じてもらう、それを1年目の時から意識付けて「こんな風にすれば150万円いくんだな」という印象を強く持たせる。

②基本の習得を何よりも大切にする。

⇨全員でマイスターを目指す。マイスターとは基本に飽きない人のことをマイスターと呼ぶ。あれこれと手を出さずに基本を集中的に取り組む事によってマイスターになっていき売れるスタイリストの形が出来てくる。

③50:50の現場教育

⇨教育の一番の機会はサロンワーク中。他の場面に比べて学習効果が何十倍も高い。先輩が後輩へお客様を笑顔にするデザインやそれを通したコミュニケーションを惜しみなく教える。
50の力でお客様を満足させて残りの50の力で後輩にアウトプットする。要はお客様に接する時も後輩に指導する時も同じ力配分でやるべきということ。サロンワーク中でもお客様のブローを一緒にする時に黙って後輩のブローした部分を直して施術が終わってから後輩が「ブロー大丈夫でしたか?」って聞きに来るのを待つ先輩がいるけどそうじゃなくてその時にお客様の前で指導してあげる。その姿をみてお客様は「熱心な方だな」と感じ心から応援したくなるそう。
上記の3つを実践することにより後輩は先輩や仲間に対して尊敬の念を持ち更には利他の心を持って会社のために尽くしてくれるそう。

"生産性の考え方"

総売上に対しての一人当たりの生産性だけでなく更に時間による生産性に着眼した。
時間による生産性に着眼した理由は2つあります。

①質に比べて時間がかかり過ぎている、時間短縮もサービスの一環

⇨お客様の貴重な時間を頂いているという意識を持ち時間と質を高める事で更にお客様の満足度があがる。

②雇用環境の変化を捉えた

⇨ママさん美容師、女性美容師さんの増加で柔軟に対応しないと駄目だと気付いた。要は時短勤務者が今後増える中で時間に対する考え方を変える必要があった。
それに対する具体策は5つあります。

①終了時間を決める

⇨朝礼時に店長が営業終了目標時間を宣言してそれを毎日記入して全員に見える化を図った。結果これだけで平均30分も営業終了時間が早くなったそうです。

②完全撤収DAY

⇨ノー残業デーを作った。

③隙間時間の有効活用。閑散期にやるべき事をTO DOリストに書き出す

⇨サロンワークで意外に5分、10分の空き時間は多い。それが年間重なると膨大な時間になる。だからその間にカルテ整理やDM書き、在庫管理、個人レッスンなどを行う。なるべく夜に残ってやる事がないように努める。

④予約取りの調整

⇨若手スタイリストとベテランスタイリストの入客の時間をかぶらないようにしてお互いがお互いをヘルプするようにする事で時間短縮を更に意識するようになる。

⑤あらゆる事にタイム設定をする

⇨例えばカップ洗いにタイム設定したり掃除にタイム設定をしたりなど。カットはもちろん細々した所までタイムを設定する。
これらの取り組みによってギネス売上の月でも6時台に帰れて帰宅後の時間を一般人の方と同じようにカフェにいったりスポーツジムにいったり勉強したりなどの時間が出来た。ライフスタイルパートナーを目指すにあたり一般の方と同じような経験を積むのは凄く大事。

"ピカイチの朝礼"

①facebookで情報共有
②TODOリストの記入
③今日のテーマ、目標発表
④アゲMAX、ブレスチェック
⑤スクワット
⑥開店準備
⑦リアルロープレ
⑧プレゼンとアドバイス
⑨顧客情報共有
⑩スケジュール、終了時間共有
僕も動画でしか見てなかったので1つ1つ説明が出来ないですが朝礼で10項目共同作業を行うそうです。

"伝えたい事"

まとめるとこれからの時代に必ず必要な考え方。
何が必要かと言うと「時間」についての考え方。
ただ単に売上を上げる、お客様を増やす、単価を上げる。そこだけに着眼して注力するのではなくそれに対しての「時間」はどうなんだ?という所を見る。
それもお客様に提供する時間だけを見るのではなくそこで働くスタッフさんに対しての時間にも着眼する。
それをする事によって働くスタッフさんも働きやすくなるし幸せになるしお客様も幸せになる。
そしてその考え方がお店の風土になり更に人を集める。
その結果「働きたいNo.1美容室」になっているのだと感じました。
どの業界でも本当に大事な考え方だと思いました。



ぐっさんのブログ

神戸の美容商社で営業マンとして働いています。 このブログでは営業マンとしてのノウハウや、時事ニュースなど取り上げていく雑記スタイルです。 宜しくお願い致します。

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